オリジナル解説 / 網膜硝子体

糖尿病黄斑浮腫(DME)—抗VEGFを軸にした治療の組み立て

糖尿病網膜症の「視力を奪う」主役

糖尿病黄斑浮腫(diabetic macular edema; DME)は、糖尿病網膜症の病期にかかわらず起こりうる黄斑の浮腫で、糖尿病患者の視力低下の主要因である。網膜症の病期分類(本サイトの糖尿病網膜症の記事参照)とは別に、黄斑がむくんでいるかを独立して評価する必要がある。

病態と評価

嚢胞様腔・網膜肥厚(黄斑部) 網膜
図1. DMEのOCT模式図。毛細血管からの漏出で黄斑に嚢胞様腔と網膜肥厚が生じ、中心視力が低下する。
  • 機序:高血糖による血液網膜関門の破綻とVEGFの増加で、毛細血管から漏出が起こり黄斑がむくむ。
  • OCT中心網膜厚・嚢胞様腔・網膜下液・硬性白斑・視細胞層(EZ)の状態を評価。治療効果判定の中心。
  • 蛍光眼底造影(FA)・OCTA:漏出源、黄斑虚血の評価(虚血が強いと視力予後・治療反応が悪い)。
  • 中心窩に及ぶ浮腫(center-involved DME)か否かで治療適応が変わる。

治療

  1. 全身管理が土台:血糖・血圧・脂質のコントロール、腎機能。これなしに眼だけ治療しても再発する。
  2. 抗VEGF薬硝子体内注射中心窩に及ぶDMEの第一選択。導入期に連続投与し、以後はTAE(treat-and-extend)やPRNで間隔を調整する。薬剤により作用・投与間隔が異なる。
  3. ステロイド(トリアムシノロン・徐放性インプラント):抗VEGF反応不良例、妊娠・心血管イベント懸念で抗VEGFを避けたい例、硝子体手術後眼など。眼圧上昇・白内障の副作用を管理する。
  4. 網膜光凝固:中心窩外の局所浮腫・毛細血管瘤に対する局所/格子状レーザー。増殖網膜症を伴えば汎網膜光凝固。
  5. 硝子体手術:黄斑前膜・硝子体黄斑牽引を伴う浮腫、遷延例で検討。

経過とアドヒアランス

DMEは繰り返し注射を要する慢性疾患で、通院・費用の負担が大きい。中断は再増悪につながるため、治療計画と目的(視力の維持・改善)を共有し、内科と連携して全身管理を並走させることが、長期の視力を守る。抗VEGF注射の費用(薬価改定)の情報提供も、継続を支える現実的な要素になる。

関連リンク


主な参考:DRCR.net Protocol T・Protocol I/日本糖尿病眼学会の糖尿病網膜症診療ガイドライン/各抗VEGF薬・ステロイドの添付文書/EyeWiki "Diabetic Macular Edema"。薬剤選択・投与間隔は個々の反応で調整すること。

この記事は AI(手動(Claude+収集記事))が作成した解説です。 正確性を保証するものではありません。診療上の判断は必ず一次情報・成書をご確認ください。 (2026-08-03 作成)