オリジナル解説 / 小児・斜視弱視
斜視の基礎 —内斜視・外斜視の型と治療方針
概要
斜視(strabismus)は、両眼の視線が同じ目標に向かわない眼位異常で、小児では弱視や両眼視機能(立体視)の発達障害を、成人(後天発症)では複視を主症状とする。乳幼児期の発症は視機能発達の感受性期に関わるため早期発見・治療が重要である。本稿では代表的な内斜視・外斜視の型と治療方針を整理する。
分類の基本
- 偏位方向:内斜視(内寄り)、外斜視(外寄り)、上下斜視、回旋斜視。
- 恒常性/間欠性:常にずれるか、疲労・遠見時などに時々ずれるか。
- 顕性斜視(tropia)/斜位(phoria):斜位は融像で普段は保たれる潜在的ずれ。
- 共同性/非共同性(麻痺性):どの向きでもずれ量が一定(共同性、小児に多い)か、特定方向で増える(麻痺性、眼球運動神経麻痺など)か。
代表的な型
- 乳児内斜視(先天内斜視):生後6か月以内発症の大角度恒常性内斜視。弱視・両眼視障害予防のため早期手術を要することが多い。
- 調節性内斜視:遠視に伴う過度の調節性輻湊で生じる。2〜4歳頃発症。完全屈折矯正(遠視の眼鏡)が第一選択で、近見時に強い場合は二重焦点眼鏡を用いる型(高AC/A比)もある。
- 間欠性外斜視:小児で最も多い外斜視。疲労・眠気・遠見・まぶしさで顕性化し片眼をつぶることも。経過観察・視能訓練・手術を状況に応じ選択。
- 麻痺性斜視(成人など):動眼・滑車・外転神経麻痺による複視。後天発症では原因(血管性・外傷・腫瘍・炎症)の検索が必要。
診断・評価
- 眼位検査:Hirschberg(角膜反射)、遮閉試験(cover / cover-uncover / alternate cover test)でtropia/phoriaと偏位量を評価。プリズムで定量。
- 眼球運動・両眼視機能(Titmus等の立体視検査)、屈折検査(調節麻痺下の屈折)で遠視・不同視を確認。
- 弱視の有無を必ず評価(斜視弱視・不同視弱視)。眼底・前眼部で器質疾患(白内障・網膜芽細胞腫等)を除外。乳児の白色瞳孔・視力不良を伴う斜視は緊急に器質疾患を除外。
治療方針
- 屈折矯正:遠視性調節性内斜視は眼鏡で眼位が改善する。まず完全矯正を試す。
- 弱視治療:健眼遮閉(アイパッチ)・アトロピン点眼で弱視眼の視力を育てる(感受性期の治療が重要。本サイトの弱視の記事も参照)。
- 視能訓練(プリズム・輻湊訓練):間欠性外斜視や斜位の一部に。
- 手術(外眼筋の後転・短縮):非調節性の大角度・恒常性斜視、整容・両眼視獲得目的。乳児内斜視は早期、間欠性外斜視は顕性化の頻度・融像破綻で適応を判断。
- 成人斜視:複視・整容改善のため手術やプリズム。麻痺性は原因治療と経過をみて安定後に手術。
まとめ
斜視は偏位方向・恒常性・共同性で分類し、小児では弱視と両眼視発達への影響、成人では複視が問題となる。遮閉試験と屈折・両眼視機能評価が診断の基本。調節性内斜視は眼鏡、弱視は遮閉、大角度・恒常性斜視は手術というように型に応じて治療を選び、感受性期を意識した早期対応が視機能予後を左右する。
主な参考:日本弱視斜視学会関連/米国AAO PPP "Esotropia and Exotropia"/PEDIG関連研究。診断・手術適応の詳細は専門医の判断・原著で確認されたい。
この記事は AI(手動(Claude+Web調査))が作成した解説です。 正確性を保証するものではありません。診療上の判断は必ず一次情報・成書をご確認ください。 (2026-07-22 作成)