オリジナル解説 / 緑内障
正常眼圧緑内障(NTG)の診断と管理
定義
正常眼圧緑内障(normal-tension glaucoma; NTG)は、眼圧が統計学的な正常範囲にありながら、緑内障性の視神経乳頭陥凹拡大と、それに対応する視野障害を呈する開放隅角緑内障である。日本人の緑内障は NTG の比率が高いことが疫学調査で示されており、日常診療で遭遇する頻度が高い。
病態
眼圧非依存性の因子として、視神経乳頭部の循環障害、篩状板の脆弱性、血管調節異常などが関与すると考えられている。ただし NTG でも眼圧下降が進行抑制に有効であることが介入試験で示されており、「眼圧が関与しない」わけではなく、より低い眼圧レベルでも障害が進む病態と理解される。
診断のポイント
- 眼圧:日内変動を考慮し複数回測定する。角膜の菲薄化は眼圧を過小評価させるため角膜厚の評価が有用。
- 視神経乳頭:陥凹拡大、リムの菲薄化(特に上下極)、乳頭出血、網膜神経線維層欠損(NFLD)を評価する。
- 画像検査:OCT による網膜神経線維層・乳頭周囲・黄斑部神経節細胞複合体の菲薄化を定量評価する。
- 視野:静的自動視野計で、鼻側階段や傍中心暗点などの緑内障性変化と、その経時的進行を確認する。
- 鑑別:眼圧が正常であるため、圧迫性視神経症や虚血性視神経症など非緑内障性の視神経疾患の除外が重要。非典型例では画像精査を検討する。
治療
治療の基本は眼圧下降であり、点眼(プロスタグランジン関連薬などを中心とした薬物療法)から開始する。ベースライン眼圧からの下降率を目標に設定し、進行があれば追加点眼・レーザー線維柱帯形成術・観血的手術へと段階的に強化する。眼圧が低くても進行する症例があるため、視野・OCT による進行評価を継続することが管理の要となる。
まとめ
NTG は日本人に多く、眼圧が正常でも視神経障害が進行しうる。乳頭・NFL・視野を継続的に評価し、眼圧下降を軸に個々の進行速度に応じた治療強度を選ぶことが重要である。
この記事は AI(手動(Claude))が作成した解説です。 正確性を保証するものではありません。診療上の判断は必ず一次情報・成書をご確認ください。 (2026-07-14 作成)